堺市依存症対策推進懇話会に行ってきました

新年のご挨拶をしようと思っていたのに、気づくと3月も終わり…。

桜の花が咲き始めました。

皆さん、お元気ですか?                  

 

 

 

 

 

 

 

 

1月以降、緊急事態宣言が再度発令されたりして、そのたびに翻弄され、大変でしたね。

私は、資格取得を目指し、施設実習に行っていたのですが、緊急事態宣言の間は、せっかく予定を空けていた実習が取り消されてしまいました。

取消された分の日数は、今後ボチボチ、入れていく予定です。

 

それはさておき、今日は、”堺市の依存症対策推進懇話会”に行ってきました。

これは、堺市が、令和4年度からの開始を目指して、「堺市依存症地域支援計画」を策定するため、アルコール、ギャンブル、薬物、ゲーム依存など、様々な依存症について、当事者や有識者から意見を聞くために開催しているものです。

自治体が、このような「依存症地域支援計画」を立案するのは、全国で初めてなのだそうです。

 

昨年はコロナの影響で、第1回会議は書面での意見送付だけでしたが、緊急事態宣言がとけた今回の第2回会議は、区役所で様々な関係者が集まって、意見を発表してきました。

私は、大阪弁護士会の人権委員会から推薦していただいたのですが、他にも、病院やクリニックの医師の先生が数名、精神保健福祉士協会の方、依存症回復施設の理事長や施設長さん、研究者の方、当事者の方、家族会の方など、普段依存症に接している専門家の方々が来られており、いろいろな角度からご意見を聞けて、大変勉強になりました。

 

まず、堺市ではアンケートを実施されており、その結果を報告して下さいました。

例えば、アルコールや薬物などについては、「依存症」だということはよく知られているのですが、自殺やうつ病など心の病気と関係が深いことについては、専門家の間では常識ですが、一般にはあまり知られていないとか、正しく認識されていない面があるそうです。

 

自由に意見を発表できる場面では、私からは、どんな依存症であっても相談がきたら適切な機関につなげていける体制を整えつつも、全部を一度にまんべんなくやることはできないし、

せっかく全国発の試みなら、何かメッセージ性をこめて、方向性を示せればいいのではないか。

特に、私が気になっているのは、若年者の依存症で、

若年者の場合、成人に比べて脳へのダメージが大きく、しかも、依存症のせいで10代後半から20代という、社会経験を積んでいかねばならない時期を失ってしまうので、社会性の喪失という面からもダメージが大きい。

その状態で40代を迎えてしまうと、社会に出るのが怖くなり、私自身、社会より刑務所に安心感を覚えて刑務所へ帰りたがるケースをいくつか見てきている。

依存症は、人生を喪失させてしまう恐ろしい面があるので、

特に若年者については早期に、強制的にでも治療につなげ、深刻化させないことがとても重要ではないかと思う、

そういうメッセージ性をこめられればいいのではないか、という趣旨の意見を申し上げました。

 

これは、日々、刑事弁護をしている中での心底からの実感です。

受刑などで、社会経験を喪失したまま、長期間が経過してしまうと、あとの対処が本当に大変なのです。

本人だけでなく、ご家族も、です。

 

他の研究者やお医者様も言っておられましたが、診断基準を満たさない段階でも、早期に対処したり、

健康な生活を送るための予防的な保健の視点をもつなどして、

まずは、(特に若年者が)依存症に陥らないように、

そして、依存症になってしまったら、できるだけ早期に、長引かせないように治療して、社会復帰につなげていく必要があるのではないかと思っています。

 

この懇話会は、令和3年度は、年4回あるのだそうです。

座長や事務局さんからもお話がありましたが、懇話会の結果も重要だけど、さまざまな分野の関係者が集まり、意見交換する場を設けられたことや、プロセスそのものにも大きな意義があります。

今日は初顔合わせでしたが、回を重ねるごとに親しさもましてくるでしょうし、今後の懇話会も楽しみです。

 

では、また!

今年こそは、定期的にブログをアップするぞ!と年度末に思う私でありました。

 

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