ご家族の方へ

 ―家族こそ更生の支えであり、最後のよりどころです―

 

● 被疑者・被告人とされた人達にとって、家族は最後のよりどころです。

刑事事件や少年事件の裁判で、本人が語るとき、多くの人が口にする言葉は、「自分のためにここまでしてくれた家族に感謝している。」「家族のありがたさに気づいた。」という言葉です。

家族の存在は、取調べに耐えるときも、裁判を乗り越えるときも、被告人にとっては、常に「最後のよりどころ」だと感じます。

 

● 弁護士と被告人は、「一期一会」

その点、弁護士は、どんなにその人のために尽くしても、最後のよりどころにはなることはできません。

私は、よく、昔読んだマザーテレサの本に、「マザーは子どもを愛していたけれど、自分が母親の代わりにはならないこともよく理解していた」と書いてあったことを思い出します。その本の中には、施設から抜け出して、路上生活を送っている母親のもとにうれしそうに帰る子どもの様子が描かれていました。

私には、今でも刑務所から文通している元被告人がいますが、私に手紙を送ってくる方は、親族との縁が切れてしまっているケースです。やはり、弁護士と被告人との関係は、基本的には「一期一会」だと思っています。

 

● 家族と被告人の縁は、切るに切れないもの

それに比べ、被告人と家族との縁は切るに切れないものです。

裁判では、家族のサポートがないと、更生が難しいと評価されて、量刑で不利益な扱いを受けてしまいます。

その後の受刑生活でも、身元引受人となってくれる家族の支えがあるかないかで、仮釈放などの評価にも違いが出て、社会復帰に大きな差が生じてしまいます。
被告人の更生にとっては、「家族の存在と支え」こそが、最も重要だといえるのです。

 

● 被告人に更生のチャンスを与えられるのは、家族しかいません。

ご家族としては、被告人が事件を起こしてしまったことは大きなショックだろうと思います。裏切られた思いや、今後の不安を感じておられることでしょう。周囲の目だってあります。本人以上に、家族の方が辛い思いをしていることもあるはずです。

しかし、既に述べたとおり、家族は、被告人にとって最後の支えです。彼(彼女)に、もう一度、更生のチャンスを与えられるのは、彼(彼女)を最も愛している家族しかいないのです。

もちろん、更生が保証されているわけではありません。どんなに支援しても、彼(彼女)がまた同じことをしでかす可能性がないとはいえません。
究極的には、彼(彼女)の人生は彼(彼女)のものであり、彼(彼女)が自分で変わろうと思わない限り、強制することはできないからです。
しかし、保証がないからといって、彼(彼女)が犯罪で苦しんで人生を悪化させていくのを、ただ手をこまねいて見ていることはできないはずです。

今現在の彼(彼女)をありのまま受け入れて、支援しようとする姿勢が、(彼女)に、「自分のためにここまでしてくれた家族にもう二度と迷惑をかけてはいけない」との思いを抱かせ、結果的に、更生の原動力となるのです。

 

● 被告人には、出来る限り早期の更生を…。弁護士と支援団体はそのお手伝いをします。

私は、犯罪からの更生は、出来る限り、早期の方がよいと考えています。再犯を繰り返していると、いろいろな面で社会復帰が難しくなり、苦しい人生を歩まざるを得なくなるからです。

また、支える家族も疲弊してしまいます。人間である以上、家族にも限界があるからです。

弁護士は、刑事事件を通じて、家族と共に歩んでいくことで、被告人を支援するとともに、ご家族のことも支援していきます。

 

薬物事件であれば、NPO法人アパリがご家族をサポートします。
薬物事件については、NPO法人アパリが連携している薬物依存回復支援団体ダルクによる「家族会」があります。

周囲に打ち明けられない悩みを相談したり、同じ悩みを抱える家族同士の交流は、皆さまの大きな支えとなることでしょう。

 

性犯罪事件やストーカー系の事件については、性障害専門医療センター(SOMEC)に「家族支援セミナー」というプログラムがあります。
専門科による指導とアドバイスは、被告人といかに向き合っていけばよいかについて、知識と対処法を与えてくれるものであり、皆さまの大きな支えとなるでしょう。

 

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